天生鈴音
天生鈴音
「 ―― ちゃん、リンのお話聞いてる? お兄ちゃん?」
「あっ、うん。大丈夫ちゃんと聞いてるよ。今度の日曜日、遊園地に行くんだよね?」
「うん♪ リン、とっても楽しみなの。とっても♪」
「良かったね。楽しんでおいで。」
「ふえ、お兄ちゃんは来ないの? お兄ちゃんは」
「折角の家族水入らず、邪魔になりたくないからね」
「かぞくみずいらず? よく分からないけど、お兄ちゃんは邪魔じゃないよ? よく分からないけど」
「あはは、ありがと。でも今回は遠慮しとくよ。代わりにお母さんたちと楽しんでおいで。で、後でどんな事があったか聞かせてほしいな」
「分かった♪ いっぱい楽しんで来て、お兄ちゃんにお話してあげるね。いっぱい♪」
「うん」



玄関へ画廊へ