天津爛
天津爛
「光輝の従姉?」
「そや。
「どう考えても従妹の間違いな気がするんだが?」
従妹やないで、ホントに従姉やで?」

 確かに、でもどう見ても年下にしか見えない。それも一歳や二歳ところじゃなくて ――

「小学校低学年 ―― だよねぁ」
「あたしは小学生じゃないっ!」
「あっ、いや、そこまでは……。えと、ごめんなさい」
「あんたに言ったわけじゃないんだけど、まぁ、いいわ。取り敢えず自己紹介ね」
「黎萌学園2年、天津爛。爛でいいわ。この不思議研究会、通称フシケンの発足者にして、会長よ。よろしく。ちなみに身長の事に触れるのはタブーだから心得ておくようにね」
 そう自己紹介されて、改めて天津爛と名乗る光輝の従姉を見る。
 少々癖の混じったロングヘアのくりっとした愛嬌のある瞳を持つ彼女は、どこで手に入れたのか分からないが120cm程度の小学生並みの背丈にあったこの学校の制服を着ている。
 そして、学年を表すタイの色は確かに、彼女が2年つまり先輩である事を示している。



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